近年歯科領域で導入され始めているマイクロスコープについて少しお話させて頂きます。
まずマイクロスコープとは顕微鏡のようなもので歯や歯茎を拡大して見るものです。
イメージとしてはこんな感じです。肉眼では見えない細かなところが鮮明に確認できます。
そもそも歯の治療をする時に虫眼鏡のようなもので拡大する必要はあるのでしょうか?
15年くらい前まではこんな感じでおそらくほとんどの歯科医師、衛生士が裸眼で診療していたと思います。
長年普通だった裸眼での診療を変える必要はあるのか?
結論から言いますと治療の精度を上げるためにはマイクロスコープが必要です。
つまり、マイクロスコープが必要か不必要かは歯科医師の治療基準、患者様のご要望によって変わります。
歯科医師が裸眼で治療して問題ないと判断するのであれば導入の必要はないでしょう。
また患者様のむし歯や歯周病のなりやすさは個人差がありますので、今までの治療で特に問題なく来ている方はさらなる精度の高い治療は必要でないでしょう。
ですのでいきなりマイクロスコープでの治療を希望される方はあまり多くなく、ほとんどの方が再治療でマイクロスコープ治療を希望されます。
最初の段階でマイクロスコープを使って治療ができればいいのですが、マイクロスコープを使うことは結構大変なんです。
何が大変かと言いますと、まず機材の準備。
メガネみたいにスッとかけてすぐ治療に取り掛かることができるものではなく、機材を立ち上げて顕微鏡を患者様のお口に移動させ、ダイアルを回して焦点を合わせる、また違う角度から治療したい場合はもう一度顕微鏡を少し移動させ、ダイアルを回して焦点を合わせる、、といった煩わしい作業が入ります。
また診療時間も結構かかるので患者様もしんどい。
当然機材の買うのもめちゃくちゃコストがかかる。
こういったことからなかなか普及していないのが現状です。
しかし、長期的な治療結果を見ていくと細かなところの治療の差が予後に少なからず影響があることがわかってきました。
治療結果に差があるので全ての治療に完璧に精密な治療を行うことが理想ではありますが、それを行うには歯科医院側も患者様も費用と時間のコストが伴うことは当然です。
患者様も歯科医院にばかり時間とお金を取るわけにはいきませんのでどれくらいのレベルの治療を希望されてるのかによって機材の使用、時間の配分は変わります。
ですので歯科医院がマイクロスコープを導入するのかどうかは地域のニーズによりますね。
当院は地域性も考慮し昨年マイクロスコープを導入しましたが、根管治療のご相談が急増しております。
お悩みの方がそんなにもいたんですね。。と大変驚いております。
もちろんどのレベルの治療を行うかは患者様とご相談させて頂いております。
患者様からすると精密な治療を行うメリットとコストのバランスが一番気になるところだとは思います。
しかし治療の予後は患者様の清掃状態や生活習慣にも大きく影響を受けるため具体的な数値をお示しすることは難しいですが、次回はどのような処置にどのような倍率でルーペやマイクロスコープを活用し、どのような差があるのかをお話しさせて頂きます 🙂
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