今回は口内炎の種類についてご説明させていただきます。
以前のブログでは口にできる癌についてご説明しましたが、今回は日常生活でよくある口内炎についてです。
日々診療を行っていて頻繁に口内炎を確認します。
頻度で言うと2日に1人はくらいの方の割合です。
一般的に言われている口内炎(アフタ性口内炎)であることがほとんどですが、たまにそれとは違うものである場合があります。
口内炎とはお口の粘膜に現れる炎症の病変の総称のことです。
つまり種類があります。分類は症状による分類もありますが、今回は原因によって分類させていただきます。
1、外傷性
何かの傷により粘膜に炎症が起きている場合です。固いものが当たった場合や義歯が合っていない場合などに起こります。
こちらは単純に義歯の調整などで解決します。
2、細菌感染
代表的なのは梅毒性口内炎です。
梅毒は梅毒トレポネーマという細菌による感染です。性交渉や母子感染が原因です。
梅毒性口内炎は時期により所見が変化するため鑑別が困難であることが多いです。
また体の抵抗力の低下などで紡錘菌、スピロヘータ、嫌気性菌などの感染による壊死性潰瘍性口内炎なども含まれます。
HIVの方などによく見られます。
4、ウイルス感染
ちなみに細菌とウイルスの違いですが、細菌は自分の力で増殖することができますが、ウイルスは人や動物の細胞の中に入らなければ増えることができないという点です。
代表的なのはヘルペスです。
ヘルペスは潜伏感染と言われ、感染していても症状もなく気づかない場合も多いです。しかし体調が悪くなると正体を現します。
その他、帯状疱疹、手足口病、ヘルパンギーナと言われる感染症もウイルスによる感染です。
これらに対する対策としては効果的なものはなく、抗ウイルス薬の服用が主です。あとは休養と栄養です。時間がたてば回復します。
4、角化異常
角化異常がおこる明らかな原因は不明ですが、粘膜が白くなります。
これは稀に癌の前の段階(前癌病変)である場合もありますので一度お近くの歯科医院を受診してください。
5、真菌感染によるもの
カンジダ性口内炎と言われるものが代表例です。
こちらは高齢者、抗がん剤治療中の方など抵抗力が落ちている方によく起こる病気です。
舌によく起こる病変ですが、舌ブラシでこすると剥がれる場合が多いです。
対応としては抗真菌剤というものがございますのでそちらを処方してもらってください。
6、アレルギー・膠原病性疾患
代表的なのがアフタ性口内炎です。いつもの口内炎です。
これの原因はストレス、体調不良、外傷などが挙げられます。またビタミンB不足という意見もあるみたいです。
痛みへの対処として軟膏の塗布、うがい、レーザーがあります。
時間が経てば治りますが、日常生活に支障がある場合は痛みが楽にすることはできますので歯科を受診してください。
その他にも、天疱瘡(自己免疫疾患)、扁平苔癬(アレルギー)といったことが原因で同様の所見の症状が出る場合があります。
以上です。
その他にも抗がん剤治療中の口内炎や、放射線治療後の口内炎なdもありますが今回は割愛します。
このように口内炎にも様々な原因が考えられます。
当院では月に1回程度いつもの口内炎とは違う方が来院されます。1週間以上たっても改善しない場合は念の為お近くの歯医者さんを受診しましょう。
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