今回は慢性上咽頭炎(まんせいじょういんとうえん)の治し方についてご説明させて頂きます。
そもそも慢性上咽頭炎とは何か?ですが、簡単に言うと喉の奥の炎症です。
最近この部分の炎症が様々な病気の引き金になっている可能性が高いことがわかってきました。
関連がある可能性のある症状は頭痛、起立性調節障害、肩こり、首こり、倦怠感、疲労感、後鼻漏、声かれ、咳喘息、顎関節障害、めまい、不眠、光が眩しい、鼻づまり、花粉症、慢性痰、咽頭痛、全身痛、多歯痛、舌痛、過敏性腸症候群、うつ、月経異常、IgA腎症、関節炎、湿疹、胃もたれ、しびれ、不安障害、むずむず脚症候群、微熱、ネフローゼ症候群、掌蹠膿疱症などです。
たくさんありますね。
なぜ一つの場所の炎症がこれほど多くの病気と関与するのかというと、上咽頭という場所は免疫器官の役割を担っているからです。
また上咽頭は神経線維が豊富で迷走神経という神経が投射しており、自律神経とも密接に関連しているため首や肩の凝りや、頭痛が生じます。
そのため慢性上咽頭炎の調子を整えれば他の症状も一緒に消える可能性があります。
重度の症状がある場合は当然耳鼻咽喉科を受診する必要がありますが、今回は慢性上咽頭炎を疑う方のお家でできる対処法をご説明します。
①上咽頭洗浄
名前の通り洗浄します。
座った状態で頭を後ろに倒します。60度くらいです。その状態で鼻の穴にスポイドなどの容器を用いて生理食塩水を流し込みます。
少量で結構です。
洗浄に使う水は水道水ではなく蒸留水や精製水、ミネラルウォーターがいいです。
水500ccに小さじ3分の2くらいの食塩を入れたものであれば鼻にツンときません。本当にツンときません。
②鼻うがい
こちらも基本的には上と一緒です。
生理食塩水を鼻に流し込みます。流し込む液体は市販でも販売されていますが、ご自宅で簡単に作ることができます。
上咽頭洗浄より広範囲を洗うことが可能です。すごくスッキリします。
③首の後ろに湯たんぽを置く
首の後ろを温めると上咽頭の血流が良くなり上咽頭炎の特有のうっ血状態が改善します。
湯たんぽがなければ電子レンジで温めるタイプのネックウォーマーや使い捨てカイロを用いたネックウォーマーなどでもかまいません。
④口テープをして寝る
鼻呼吸の重要性については以前もご説明しました。
鼻から入る空気は鼻毛や繊毛上皮に覆われた鼻腔を通るため空気をある程度浄化することができますが、口から入る空気は直接喉に入ります。
上咽頭にフィルターを通していない冷たい風が直撃することは上咽頭炎の悪化につながります。
しかし睡眠中はどうしても口呼吸になってしまう方がいらっしゃいますね。
そんな方は口にテープを貼って寝ましょう。もちろんガムテープのようなものできっちり閉めるのではなく、絆創膏程度の太さのものを唇に縦貼り付けるだけです。
口テープも最近注目されているため薬局などで市販され始めています。
⑤舌の先を上顎に押し当てる
こちらも口呼吸予防の1つです。
舌の先を上顎にギュッと押し付けます。
その状態であれば仮に口が空いていても鼻呼吸しかできません。
これを意識して行えば鼻呼吸を獲得できます。
しかし、舌を押し上げる力が弱い方は無意識に舌の位置が下がってきてしまいます。ただし舌も筋肉です。鍛えることが可能なので常に意識して舌を上に持ち上げましょう。
⑥きちんと口腔ケアを行う
こちらは慢性咽頭炎と直接関連は低いですが、お口の衛生状態が悪い方は慢性
扁桃炎になりやすいとのことです。
人間は口で喋る生き物なのでどうしても口で呼吸をするタイミングが出てきてしまいます。その際に歯周病菌などの悪い細菌が喉の奥に侵入すると風邪のような症状が出てきます。
そういった意味でもお口は常に清潔に保ちましょう。
今回主に参考にさせていただいたのは以下の本です。
とても読みやすいので詳しく知りたい方は是非一度手にとってみてください 🙂
以上です。口とは少し離れましたが、とても有用な情報なのでお悩みの方は是非一度実践してみてください。
590−0026 大阪府堺市堺区向陵西町1丁4-3
072−222−4618(シロイハ)
歯科・小児歯科・歯科口腔外科・矯正歯科
けやき通りの歯科医院 ゆうき歯科クリニック
https://yuuki-dent.com
堺市堺区・堺市北区・堺市南区・堺市西区・百舌鳥・上野芝・三国ヶ丘・堺市・浅香山・中百舌鳥・なかもず・百舌鳥八幡・浅香・金岡・北花田の歯医者さん