こんにちは!
今回は最近発表された歯周病治療用薬剤について少しご説明させていただきます。
題名は嘘くさいですが、本当に画期的な薬剤が日本の歯科業界で初めて使用許可が下りました。
一般的な歯周病のイメージとしては
まず歯周病の検査を行い、その後衛生士によるクリーニング、その後深いところの歯石とり
その後メインテナンスという流れだと思います。
しかし
歯周病治療にはもう一つ選択肢があります。
それは歯周外科というものです。
外科と聞いて嫌なイメージが出てくるかと思いますが、歯周病をしっかり直していきたい方にはすごく効果的な治療法です。
治療もほとんどが保険適応です(適応症例には範囲がありますが広いです)。
歯周外科とは簡単に言うと完璧な歯石とりです。
歯周外科と衛生士による歯石とりの違いは歯石を目でみてとるか感覚でとるかの違いです。
一般的な歯石とりは歯ぐきの下の歯石のことを指し、目で直接見えないところにこびりついています。
それを衛生士さんが感覚(手探り)で歯石をとっています。
軽度の歯周病の方であればその方法で全ての歯石を取り除くことが可能ですが、中等度(歯周ポケットが4ミリを超える)場合はどうしても手探りだけでは取り切れません。
そこでしっかり麻酔をして歯ぐきを目で見える状態にした上で歯石をとる方法を歯周外科といいます。
さらに!
今回骨の再生を促す効果的な薬剤の薬事認可がとうとう下りました。
名前は「リグロス」と言います。
詳しくは科研製薬のホームページをご覧ください。
以前から歯の周りの組織の再生を促す薬剤は存在しました。「エムドゲイン」と呼ばれる薬剤です。
新しく開発されたリグロスはエムドゲインと比較して骨再生量が多いというデータがあり、
さらにリグロスは保険適応となりました。
ちなみにどちらも歯周外科処置中に歯の根っこの表面に塗布するゲル状のものです。
もちろん歯周病の状態にも程度がありますのであまりにも重度の方には効果は薄いです。
ただし先ほども申しましたが、この治療法が適応となる方は多いです。
もう一つお伝えしておきたいことがあります。
きちんとした歯周病治療を受けていただくための条件です。
①最初にお口の詳しい検査を受けること
歯周病治療には様々な方法があり、手技や器具の選定は最初のお口の検査結果によって異なります。
詳しい検査には多少時間がかかりますが(既に当院に一度お越しになられた方はご存知かと思いますが)、この結果がないと正しい治療方針は絶対に立ちません。
②期間を急がないこと
歯ぐきは歯周病治療を行うと当たり前ですが改善します。
ただし、歯ぐきは軟組織であり治癒するのに時間がかかります。
例えば皮膚をやけどした時にも完全に治癒するまでには時間がかかりますね。それと同じです。
ですので治療間隔が空く場合があります。当院ではできるだけ円滑に治療を進めるために歯ぐきの治癒期間を待っている間にむし歯の治療をすることが多いです。
③来院回数が多少かかること
根っこにこびりついている歯石は衛生士が手探りで取ります。
歯を1本1本感覚を研ぎ澄ましながら歯石を触知し除去していく必要があります。
よって1回の治療時間で処置できる本数に限界があります。
当院ではできるだけ時間にゆとりを持ってご予約をとらせていただいておりますが、それでも何回かは処置回数がかかることが多いです。
④約束を守っていただけること
約束といっても簡単なものです。歯ブラシの当て方や回数、禁煙指導の内容、食生活習慣などです。
こちらは歯周病の改善の意図もありますが、患者さま自身の今後も見据えた指導をさせていただいております。
煩わしいと感じることもあるかと思いますが、当院スタッフの熱い思いなのでご容赦ください。
以上のように当院では最新治療法も含めた歯周病治療を実践しております。歯周病でお悩みの方は一度ご相談にお越しください。
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