こんにちは!
今回は歯の移植についてご説明させていただきます。
むし歯などで歯を抜いた場合、基本的には3種類(インプラント、義歯、ブリッジ)から補い方を選んでいただく必要があります。
そんな中新しい選択肢の1つとして歯の移植という処置が加わりました。
歯の移植!?と驚かれた方もいらっしゃるかもしれないですが、言葉の通りです。歯を違う場所に移植することができる場合があります。
実は結構昔からその治療法は存在していました。
しかし予後が不確かなのであまりどの歯医者さんも積極的には採用しなかったという背景があります。
しかし移植における注意点もある程度わかってきており予後が見込める治療法となりました。
自分の歯を自分の歯のない場所に移植します。
例えば奥歯を一本むし歯で失った方が親知らずを抜歯して同時に失った場所に移動させて植えます。
歯の根っこには歯根膜という膜がついています。
抜歯した時は歯根膜も一緒に歯にくっついて取れます。
その歯根膜が感染のない状態で新しい骨と接触すると再び歯が骨とくっついてくれます。
歯根膜はクッション材のような役目をしております。もし移植した歯が移植先の骨と感染なくくっつくことができればご自身の歯のようにある程度の動きを持った理想的な歯を作ることができます。
当院ではインプラント治療の前に移植できる歯が残っている場合は移植を第一選択として行います。
また場所は状況により保険適応の場合もありますのでその場合は保険の範囲内で歯の移植を行います。
移植の流れ
①予後不良の歯(むし歯などの歯)の抜歯
→抜いた後の穴の汚れを徹底的に綺麗にします
②移植する歯(親知らずなど)の抜歯
③移植する歯をそのまま移植先へ
→あらかじめ3次元レントゲンを撮影して歯の大きさと移植先の穴の大きさを分析しておきます。
④縫合して移植した歯を固定
→テクニックが必要になります。
⑤歯と骨がくっついたら根っこの治療(根管治療)
→神経が一度断たれているので移植する歯の神経は取り除く必要があります。
⑥移植した歯にかぶせものを行う
といった流れになります。
予後に関しては5年から10年と言われています。移植する歯の状態も様々なので100%成功する処置ではありませんがインプラント治療を考える前の1つの手段としてご提案する場合がございます。
抜歯後の歯の補い方についてお悩みの方は移植も含めてのご相談を承っておりますので一度ご相談ください。
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