見た目と機能を両立させた
歯並びが大切です
矯正治療は以前は見た目を綺麗にするものという位置づけでありましたが、歯並びを整えるということは噛み合わせ(上の歯と下の歯がきちんと噛んでいるか)も考慮しないといけません。
当院ではレントゲン写真や模型等を用いて過去のデータに照らし合わせて患者さまごとのベストな歯並びをご提案いたします。
当院の矯正治療について
矯正治療は歯科医院に来ていただくだけで治療が完了するわけではありません。矯正治療はお口の中に装置が入り異物感もあるため本人の意思やご両親の協力も大変重要になってきます。
当院ではできるだけご本人が嫌がることなく短期間で治療を終えることができるように年齢に応じて矯正装置を変え、装置の異物感と矯正力のバランスを考慮しております。
以下の3つのステージに分類して矯正治療を行っております。
未就学児(全ての歯が乳歯)
全てが乳歯の段階でよく起こる問題としては上記の中の反対咬合、交叉咬合、過蓋咬合、叢生の4つがあります。乳歯の段階で起きる問題は遺伝的な影響は少なく、お子様の癖が原因で生じている可能性が高いです。 歯並びが乱れる癖として挙げられるのは以下の項目です。
①口呼吸をしている
人間は本来は鼻で呼吸する生き物です。お口が常に空いているお子様は要注意です。口で呼吸を行うことが習慣化されてしまうと口の周りの筋肉が衰え、歯並びにも影響が及びます。また顔貌も将来的にたるんだ顔立ちになります。
②ベロの位置が悪い
お口の中のベロの位置には正解があります。それはスポット、と呼ばれる場所にベロの先を当てて上顎にベロが張り付いてる状態、です。その状態をキープできていないと上顎の成長スピードが遅れるため歯並びに乱れが出てきます。
③柔らかいものばかり食べている
乳歯の段階で前歯が少しでも重なっていたり歯と歯の間にスペースがない場合、これから生えてくる永久歯がガタガタになる可能性はとても高いです。これは歯を支えている骨の成長が遅れているためです。歯ごたえのあるものをしっかり食べるなど前歯を鍛えるトレーニングを行って成長を促してあげる必要があります。
○筋機能矯正治療(マイオブレース治療)
当院では問題を解決するための手段としてマイオブレースという装置を使用した矯正治療を行なっております。マイオブレースとはシリコン素材でできた装置で一般的な矯正治療よりも違和感が少なく装着時間が比較的少ないことが特徴です。また歯並びだけではなく呼吸法や飲み込み方、姿勢のトレーニングも含まれた矯正治療となりますので、現地点で歯並びが悪くなくても将来を見据えて正しい呼吸法や姿勢を獲得したいお子様にも効果のある治療及びトレーニング方法です。この段階を抑えておくことで矯正治療後によく起こる「後戻り」という歯が元の位置に戻ってしまう現象がとても少なくなります。
○ムーシールド
お子様の反対咬合に用いる装置です。乳歯の反対咬合が永久歯に生え変わる段階で自然に正しい噛み合わせに戻る確率は、6%程度との報告があります。幼児の反対の噛み合わせは上顎の成長を抑制し、将来的にさらに下顎が前に出たような顔貌になる可能性が高まります。乳歯の段階で一度正しい噛み合わせに戻すための装置です。歯に直接力が加わる装置ではないため痛みもなく、歯に直接シンプルな形のためお子様でも抵抗なくお使いいただけます。
混合歯列(小学生)
小学生の段階では遺伝的な要因が影響している場合や今までの悪い習慣が歯並びに影響している場合もあります。このステージでは顎の成長を促しできるだけ将来的に抜歯をしない治療を目指します。筋肉のトレーニングだけでは難しい場合が多く、装置で歯や顎に力をかけて歯並びを改善していきます。矯正装置はできるだけ長い時間つけることが治療期間の短縮に繋がりますが、日中は学校があるため症例に応じて装着時間を相談させていただいております。
①筋機能矯正装置
乳歯列の時と同様に筋肉の使い方、ベロの使い方に異常がある場合はまずこちらの装置を使用します。歯並びの原因となっている癖を取り除きます。
②床矯正装置
お口の中に装置を入れて顎の成長を促すような力を継続的にかけていきます。取り外しの可能な装置ですのでご自身でつけ外しを行なって頂きます。
③インビザラインファースト
マウスピースタイプの小児矯正治療です。透明のマウスピースを用いることで目立たず、異物感の少ない矯正治療が可能です。また苦手な方が多い歯の型取りの際には口腔内スキャナーというデジタル機器用いるため快適に治療準備を進めることができます。
④急速拡大装置+バイヘリックス
固定式の拡大装置です。短期間で力をかけて顎の成長を急速に促します。ご自身で取り外しできないというデメリットはありますが、治療が確実に進む装置です。お子様のモチベーションや治療介入のタイミングに応じて適否を判断しご提案します。
中学生以降(永久歯列)
永久歯列によく起こる問題としては叢生、前突(出っ歯)、反対咬合(顎が出ている)があります。この段階は顎の成長をコントロールすることは難しく、歯がガタガタの場合は歯を間引く(抜歯矯正)などすることでゴールを目指す場合があります。しかし、この段階の矯正治療のゴールははっきりしているので見た目を最大限考慮した理想的な矯正治療が可能です。
マウスピース矯正
マウスピース矯正とは透明のマウスピースを装着し、段階的に歯を動かしていく治療法です。
今の状態から最終ゴールの歯並びに向かうまでの過程をいくつかの段階に分けた複数のマウスピースを段階的に装着していただきます。
①透明なので目立ちにくい
透明のマウスピースは以前のワイヤー矯正と比べて目立ちにくいことが特徴です。
②取り外しが可能
1日20時間以上装着することが原則ですが、結婚式など大切な行事がある場合は外すことが可能です。また歯磨きの際にも外すことができるのできちんと歯に歯ブラシを当てることができます。
③異物感が少ない
マウスピースは以前より改良され、より薄く制作されております。異物感も以前より大幅に改善しました。
④デジタル機器を用いた歯型取りと歯並びシュミレーション
マウスピース矯正はデジタル技術を駆使し、歯並びのゴールのシュミレーションを行うことが可能です。
また歯の型取りは光学機器にてスキャンを行うため、従来の柔らかい材料を用いた型取りが不要です。
当院のマウスピース矯正の考え方
近年のコンピューター技術が進歩し、マウスピースの精度も以前より格段に向上しました。また適応症例もかなり広がってきております。
しかし、全ての症例に対して適応されるわけではなく、お口や骨格の診査が必ず必要になります。
当院では軽度の矯正治療(歯を抜歯しない場合など)はマウスピース矯正を第一選択としております。
マウスピース矯正に関してはいくつかのメーカーがございますが、当院では世界的に1番症例数が多く、歯の移動様式の研究が突出して進んでいるインビザラインを使用しております。インビザラインを取り扱っている医院は複数ございますが、インビザラインの会社が患者様ごとの矯正治療後の状態を作成しているわけではないため、医院ごとに治療のゴールは大きく異なります。
当院では歯のスキャンだけで診断を行うわけではなく、歯を支えている骨の状態、顎の関節の状態を診査した上で見た目と機能が両立されるゴールを綿密に設定し、歯の移動させる順番や移動量などを計画しておりますのでご安心ください。
ワイヤー矯正
ワイヤー矯正の特徴として歯の動きを細かくコントロールできる点です。
歯の微妙な動きを操作できる方法としてはワイヤー矯正が一番優れています。
歯の傾きや回転などを細かく調整することができるため最終的な仕上がりはとても綺麗になります。
当院ではワイヤー装着中の見た目を少しでも改善させるために歯に接着させるブラケットは透明のセラミックを用いております。またご希望の方にはワイヤーの白いタイプを使用することも可能(費用別途)ですのでお気軽にご相談ください。
不正咬合の種類について
①出っ歯(上顎前突 じょうがくぜんとつ)
上の前歯、または上顎の骨が前に突き出た状態です。ただし、これは上と下の関係ですので単純に上顎が大きい場合だけではなく、中には下顎の発達が不十分なために出っ歯に見える場合もあります。
今の成長度合い年齢的な成長と比較して調べるには横顔のレントゲン診査が必要になります。
唇が閉じにくいことが多く、前歯が乾燥しやすくなります。そしてむし歯や歯周病になりやすくなります。
②交叉咬合(こうさこうごう)
顎が左右のどちらかにずれていている状態です。強く噛めなかったり、噛めないことで頭痛や肩こり、顔の非対称などが起こる場合があります。
お子様の場合でずれている場合は普段の噛み癖が原因であることが多いです。早い段階に処置を行えば改善する可能性は高いです。
③深い噛み合わせ(過蓋咬合 かがいこうごう)
上の歯が下の歯に覆い被さり、下の前歯が見えない状態です。
噛み辛いことはもちろんありますが、場合によっては歯ぐきを傷つけたり、歯がすり減っている場合があります。食いしばりや歯切りしでこのような状態になっている場合もあります。その場合は生活習慣も振り返る必要も出てきます。
食いしばり癖などがなければ噛み合わせを上げる装置を用いることで改善させます。
④八重歯・乱ぐい歯(叢生 そうせい)
歯が重なるなど歯並びがガタガタに見える状態です。
歯ブラシが隅々まで行き届かせることが難しいのでむし歯や歯周病になりやすいです。
顎のサイズと歯のサイズのアンバランスが原因です。
特に最近のお子様は顎が小さい子が多く、さらに歯が以前のお子様よりも大きい場合が多いです。
小学校でも矯正治療をされている方は多くなってきております。
お子様の場合は装置を用いて顎の成長を促し改善することが可能です。
⑤受け口
下の前歯が上の前歯より大きく突き出た状態です。食べ物が食べ辛いことや発音にも影響が出ます。また横顔がしゃくれたように見える場合もこのタイプが多いです。
大人の方とお子様の場合で処置方針は大きく変わってくる場合が多いです。遺伝的な要因も大きく影響します。
⑥鋏状咬合 はさみじょうこうごう
はさみのようにすれ違ってしまう噛み合わせです。奥歯に現れる場合が多く、しっかりと噛めない状態です。
この場合小さな装置を用いることで改善する場合がありますので一度ご相談ください。
⑦前歯が閉じない(開咬 かいこう)
奥歯をかんでも前歯が噛まない状態です。前歯でものを噛み切ることができないです。また奥歯に負担がかかりやすく奥歯を痛めやすいです。
発音に関しては空気が漏れやすく話しにくい場合があります。
⑧すきっ歯(空隙歯列 くうげきしれつ)
歯と歯の間に隙間ができている状態です。歯と顎の大きさのアンバランスが原因です。
舌で歯を押す癖があることが原因である場合もございます。
歯ブラシはしやすいですが、見た目が気になる方が多いです。症例によっては矯正治療以外でも改善できる手段がありますので一度ご相談ください。
資料採得の実際
①模型
お口の型を取らせていただき模型を作ります。模型をもとに歯の個々のサイズや上下の歯の関係をあらゆる角度から分析を行い、治療手順や装置の種類の選定を行います
②パノラマレントゲン撮影
歯の傾きや親知らずの状態、顎の関節の異常などを全体のレントゲンで確認します。
③セファロレントゲン
横向きのレントゲン撮影を行い顔に対する歯の角度や顎の突出程度などを数値化し、日本人の標準値と照らし合わせて理想の状態に近づく治療手順を計画します。
④お口と顔、体の写真
お口の中は実際の歯並びの記録のためにもちろん撮影させていただきますが、顔の左右差や横顔の突出感を実際に記録しゴール設定を行います。また左右差が著しい場合は体全体のお写真を撮らせていただき体のバランスの改善も考慮します。
⑤手のレントゲン
お子様には手のレントゲンを撮影させていただき成長期のタイミングを計算した上での治療計画を立てます。
⑥3次元レントゲン(CT)
立体のレントゲンを撮影し、2次元の画像では確認できない骨の厚みや硬さ、歯の根の曲がり具合など詳しい状態を調べます。詳しい情報を得ることでより細かく精度の高い治療計画を立案することが可能になります。
⑦口腔内スキャン
お口の中の写真を口腔内スキャナーを用いて立体のデータを作り、お口の中の状態をパソコン上に再現します。パソコン上で歯の移動量や方向、抜歯の必要性の判断などのシミュレーションを行い治療方針を決定していきます。
お支払について
小児の矯正治療の費用については2分割(最初と半年後の2回)支払いが可能です(分割手数料無料)。
大人の矯正治療については4分割(半年ごとに4回)支払いが可能です(分割手数料無料)。
それ以上の回数の分割払いについてもデンタルローンご利用により対応可能です(一番低金利のものを採用)。
料金につきましてはトップページの料金表をご参照ください。