今回は歯の痛みについて少しご説明させていただきます。

最初に痛みとはどういうメカニズムなのでしょうか?

痛みは体に怪我を負わすような侵襲を加え時に神経が脳に伝達します。

痛みを伝える神経としてAδ(エーデルタ)線維C(シー)線維があります。それぞれ痛みの種類は違うのですが、この2つの神経が脳に痛みを伝えます。

歯だけではなく体の痛みに対しても脳に信号を送るのはこの2種類の線維だけです。

それでは歯の痛みについてです。

下の図をご覧ください。

この図の歯髄(しずい)と書かれているものが歯の神経です。

痛みは歯髄が痛みをとらえます。

ただし歯に関しては歯髄に直接ダメージが加わらなくても痛みが出る場合は頻繁にあります

例えば冷たいものを飲んだ時です。

歯の神経は直接触れるものではありません。それでも知覚過敏などの症状は出ます。

どうして冷たいものを飲んだ時や甘いものを食べた時に神経に直接触れていないのに痛みが出るのでしょうか?

その理由は実は諸説あります。諸説あるということははっきりとした答えはまだ出ていないということです。

その中でⅠ番可能性が高い機序をご説明します。

それは動水力学説と呼ばれています。

歯は顕微鏡で見ると小さな穴が多数あいています。象牙細管と呼ばれます。

穴はすごく小さいため甘いものが冷たいものが侵入したり甘いものが入ったりするわけではありません。

象牙細管に刺激が加えられると 象牙細管内で組織液(下の図の髄液)の流れが変化し、歯髄にある水圧変化が生じます。

これにより組織液の流れの変化が鋭い痛みとして知覚されるのです。

 

また歯を削る時も同じ機序で痛みが出ます。

神経を直接削って痛いのではなく、歯を削ることで歯の中の髄液のが変わり、それを歯の神経は痛みととらえて信号を脳に送ります。

ですので痛みを抑える方法は神経をとってしまう以外に神経に刺激が加わらない(象牙細管に刺激物が接触しない)ようにすればよいのです。

具体的には歯の表面に樹脂を貼り付ける方法や象牙細管に薬を塗って小さな穴を埋める方法があります。

樹脂を貼り付ける方法は効果は高いですが、樹脂はあくまで劣化する素材のため黄ばんだり剥がれたりする可能性があります。

薬を塗る方法もよく用いられる方法です。

シュミテクトという商品をご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、ああいった類の歯磨き粉には象牙細管を埋めるような薬剤が含まれているためにしみにくくなるのです。

効果としては少ないですが、樹脂を貼り付けたりする必要がないので簡便です。

こういった処置をしても痛みが治らない場合は神経を抜く処置を行う場合があります。もちろん痛みはなくなりますが、歯の寿命は確実に縮まります

患者様の中には歯が痛いので神経をすぐに抜いて欲しいとおっしゃる方もいらっしゃいます。

もちろんお気持ちは十分わかりますが、20年後の歯の予後を考えて安易には神経を抜かない方が良いので時間は少しいただきますが診断をきっちり行ってから判断を下します。

歯が痛いからといってすぐに神経を抜くのではなくこういった対処もありますので心の片隅に置いておいていただければと思います 🙂 

 

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